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#イラクレポート13 映画「手に魂を込め、歩いてみれば」感想と現地からの報告

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イラン攻撃後の現地の声を届ける
#イラクレポート13
4月22日、『米国のトランプ大統領は、イランとの停戦を延長すると自身のSNSで表明した。戦闘終結に向けたイランの統一された提案が出され、議論の結論が出るまでとしている。』とのニュースが流れました。

停戦期間中、友人と近所の映画館で「手に魂を込め、歩いてみれば」というイランからフランスに亡命した女性監督が作った作品を観ました。監督がガザに住む24歳のファトマという女性とスマホでやり取りする内容が1年ほど続いていきます。
ファトマは写真を撮って、ガザで何が起きているのか、発信しています。監督との対話の間に、彼女が撮った写真が挿入されてきます。
爆撃がどんどん近づいてくる緊迫感。
食糧がなく、彼女がやつれていく様子。
友人がイスラエル兵に射殺されたこと。
リアルな現実がスマホの小さな画面から溢れ出してきます。
そして映画がカンヌに出品されるという報告を監督がファトマに告げたその直後に・・・。
私たちが映画を観たのはファトマが亡くなったちょうど一年後の日付でした。


そして、翌日私は今年の田んぼのための準備として、種籾を仲間と蒔く作業をしました。山の中の田んぼの周辺には桜が散っており、遠くでは雉が鳴いていました。映画を一緒に観た友人は、観た後、号泣したので少し眼が腫れています。
なんとも言えないやるせない気持ちが胸いっぱいに満たされていました。
イスラエルの残酷なやりよう。遠くにいて何もできない私。彼の地で起きていることとこの平和な日本のあまりのギャップ。生命の重みを本当に感じることができているのかな、と。
あの山の、そのまた向こう、海を超えた先で行われていること。知るべき、と分かっていても。

イラクのローカルスタッフが停戦中に送ってくれたレポートをシェアします。
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現在、アルビル市全体の治安状況は安定しており、ここ数週間と比べて大きく改善しています。これまで続いていたイランおよびイランと関係のある武装勢力によるドローン攻撃も、ほぼ収まっています。
直近2日間ではドローンによる攻撃が2件ありましたが、いずれも市街地の外で発生したものです。

そのうちの1件は、コヤにあるロジェラート(イラン・クルド地域)からの避難民キャンプを標的としたもので、女性のペシュメルガ兵士が1名亡くなり、数名が負傷しました。
翌日にはデガラ地区でもドローン攻撃がありましたが、こちらは人的被害は報告されていません。
現在は日常生活が目に見えて改善しています。
以前は深刻な停電が続いていましたが、24時間電力が供給されています。
一時的に休校となっていた学校も再開され、子どもたちは再び通学できるようになりました。
生活必需品の状況も改善しています。
一時は1本45,000ディナールまで高騰し、入手も困難だった家庭用ガスは、現在では価格が下がり、安定して手に入るようになっています。
また、燃料も政府による供給が行われるようになり、価格は通常の水準に戻りつつあります。
個人的な面でも、これまで家族は常に恐怖と不安の中で生活していましたが、現在は状況が落ち着き、少しずつ日常が戻りつつあります。
今日は久しぶりに家族でピクニックをすることができ、穏やかな時間を過ごすことができました。

これまでは安全上の理由から移動が制限され、外出や人と会うことも難しい状況でした。
私の家はアルビル市内から約20km離れているため、友人に会うこともできませんでしたが、今は再びそうしたことも可能になっています。
現在も、イランによるホルムズ海峡の封鎖の影響で、一部の物価は依然として高い状態が続いています。
しかし、最近になってイランが海峡を商業航行のために再開したとのことで、今後さらなる価格の安定が期待されています。
イランとアメリカの間で合意が成立し、クルディスタン地域の生活が完全に平常に戻ることを願っています。
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私も心の底から殺戮と戦闘が1日でも早く止むことを願っています。
停戦が延長され、終戦になることを。

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