難民支援

難民支援

イラク戦争後、治安が安定せず、2011年にはシリア内戦が始まり多くの難民がでています。
また、「イスラム国」との戦いで家を失った国内避難民(IDP)も後を絶ちません。
JIM-NETはイラクとシリアで難民や国内避難民(IDP)の支援を行っています。

活動の内容

シリア難民支援

妊産婦支援

ダラシャクラン難民キャンプ・カワルゴスク難民キャンプで妊産婦健診や母子保健のための物資を提供しました。
産科病院へのマイクロバスの運行や超音波検査機器(エコー)や胎児心拍陣痛図(CTG)をクリニックに供与しました。
また、妊産期の過ごし方のパンフレットを作成・配布、検診の交通費を負担したり、乳糖不耐症児用の特殊ミルク代や障害を持って生まれた子どもの医療費負担、妊婦が必要な葉酸の支援などを行いました。
 ※本事業は、2014.15年度に外務省「NGO連携無償資金協力事業」による資金や皆様からのご寄付により実施しました。
 

現在もダラシャクラン難民キャンプ乳糖不耐症児のための特殊ミルクやおむつの支援、
妊産婦への葉酸サプリメントの支援を続けています。

2022年度は、ドホーク県内のヤジディ教の国内避難民が暮らすキャンプ、
ニナワ県にあるシリアからの帰還民が収容されるキャンプに医薬品を支援しました。
また、難民キャンプで働く産婦人科医・助産師・看護師へのトレーニングも行い、
家族計画に関する講座(具体的な避妊方法、適切な出産間隔等について)を開催しました。

ワークショップ

妊産婦が集まって情報交換をする場所を作ることが目的として始めたワークショップは、現在は女性を対象として週2回、先生の指導で行っています。ポシェットやブローチなど試行錯誤で作成。出来上がった作品は、年に1度のJIM-NET主催のギャラリー展でご紹介しています。
周りの人達との繋がりが十分になく、このワークショップで初めて日常の困り事を話せたり、さまざまな情報交換ができる大切な場となっています。

シリア国内支援(地震被災者支援も含む)

JIM-NETではシリア人スタッフリームが、シリアに渡航し、ハサカ県内の国内避難民キャンプに医薬品支援を年に1度ほど行っています。また、2023年2月6日に発生したトルコ・シリア大地震の被災地で支援活動を行う現地パートナー団体のクルド赤新月社(KRC)へ支援を届けました。
KRCでは地震直後よりアレッポ県とその周辺地域で食料品、日用雑貨を配布しており、5,000箇所の避難所を各地に設置しています。
JIM-NETではKRCへ約200万円の医薬品や日常品の支援を行いました。
 ※KRCへの寄付金の呼びかけは、JIM-NET正会員団体の日本国際ボランティアセンター(JVC)日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)も協働で行いました。


過去の活動の紹介

イラン難民支援

イラクには、もともとイラン系クルド人の難民のキャンプがありました。イラク戦争後、彼らは迫害され、ヨルダン国境やシリア国境に追いやられました。JIM-NETは、スマイルこどもクリニックの協力による医療チームの派遣や、ヨルダンでの治療にかかる費用を負担してきました。2014年には、「イスラム国」にキャンプが襲撃され、難民はクルド自治区へと避難し、支援は終了しました。

イラク国内避難民(IDP)支援

イラク戦争後、イスラム過激派と呼ばれる武装集団がイラク国内に増え、2014年にはモスルがIS(イスラム国)の支配下となりました。
多くの人々が国内の安全な地域へ避難し、JIM-NETが事務所を置くクルド自治区にも、多くの避難民が押し寄せました。
JIM-NETは2016年のモスル解放作戦で逃げてきた人たちのデバガキャンプで、パンや医薬品の支援を行いました。

<ISから解放された地域への支援>
・シンジャール山へのモバイルクリニックを実施
・5 月に解放されたアンバール州ルトバのプライマリーヘルスケアセンターに医薬品を提供
・10 月に本格的に始まったモスル解放作戦で解放されたドホーク近郊の 3 村にてモバイルクリニックを実施
・ニナワ県のモスルで緊急支援用の薬剤倉庫で火災が起きたため、倉庫清掃作業を支援

また、ISの戦闘員と強制結婚させられ、その後、逃げることができたヤジディ教徒の女性たちの、妊娠検査や、性感染症などの薬の支援も30名ほどの女性に行いました。

 

ヨルダンにおけるシリア難民支援 

2013~2017年度
※本事業は、外務省「NGO連携無償資金協力事業」による資金や皆様からのご寄付により実施しました。

「シリア紛争の直接の被害者」 であり、もっとも弱い立場にある難民の負傷者および障害者を対象に、
2013 年度~義肢の支援、医療機関への移送サービスやリハビリテーションの提供、障害者の社会参加活動支援などを実施。
2017 年度に全ての活動を現地のパートナー団体に引き継ぎました。

・難民負傷者への医療アクセス支援
・女性障害者と子どものリハビリテーション支援
・負傷者 / 障害者の社会参加支援
 イルビッドの女性障害者たちの「障害者の権利」を啓発する人形劇への女性など

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