イラク小児がん支援

イラク小児がん支援

JIM-NETは1991年湾岸戦争、2003年のイラク戦争で使用された劣化ウラン弾や大気汚染に起因にすると言われている小児がん患者増加を受け、がんの子どもたちを支援するために設立され、今日までその支援は続いています。戦争の爪痕は未だに消えることなく、医療・保健分野におけるサービスの劣化は改善されず、慢性的な医薬品不足や医師不足も深刻です。
またイスラム過激派組織IS(イスラム国)の出現やシリアからの大量の難民の流入も医療現場や医療制度に大きな影響を与え、とりわけがんの子どもたちは大きな組織からの援助もなく、安心して治療を受けることさえも脅かされ続けています。

活動の内容

医薬品支援・消耗品支援

JIM-NETの主な活動は、抗がん剤などの医薬品を届けることです。
イラクでは合併症や感染症、貧困などによる治療の中断などにより、通常2~3年ほどの治療が平均4~5年かかります。
10~20種類ほどの薬を使いますが、イラクでは度重なる戦乱で医療インフラが不安定な状況が続き、経済状況の悪化から病院に医薬品が届かない状況が慢性的に続いています。

貧困患者支援

現在は貧困家庭の患者(子ども)たちに対して医薬品代や交通費の支援も行っています。

イラクでは2020年3月より、新型コロナウィルスの流行を受けた度重なるロックダウンが行われ、日雇い労働者として働く貧困層の多くが、長らく収入を失いました。

「経済状況の悪化から、公務員として働いていても満足に給与が支払われていません。高額な医薬品を買うため、食費を切り詰め、車も家も売ってしまいました。」

医薬品代を支援している貧困家庭からは、よくこのような声を聴きます。
経済状態の悪化にコロナ禍が追い打ちをかけ、貧困患者支援のニーズが一層増しています。

院内学級

バスラ・バグダード・アルビルの各病院でプレイルームを設け、院内学級を実施し、学習支援を行っています。またワークショップなども行い、闘病中の子ども達をハッピーにすることを目指しています。

 

 

JIM-NET ハウス(小児がん総合支援施設)

入院中の子どもたちの両親は、つきっきりで看病していますが、子どものベッドの下や病院の受付の床で寝ています。

JIM-NETでは、ずっと「厳しい環境下にある小児がん患者と家族が安心して過ごせる場所を作りたい」という夢を持ってきました。
不安な日々を送る家族を支え、がんの子どもたちが笑顔になれる場所を作ることができたら、どんなに素晴らしいことでしょう。

当初はホテルを2部屋借りてのスタートでしたが、
2019年春には3階建ての大きな施設が完成しました!

JIM-NETハウスは、イラクのクルド人自治区 首都アルビルのナナカリ病院敷地内にあります。
小児病棟からこのカラフルな建物が見え、JIM-NETハウスに行くことを目標に、治療を頑張る子も居ます。

15年目の節目にJIM-NETハウスができたことを大変嬉しく思う反面、この大きな1歩を、確実な支援につなげていかなくてはいけない責任が新たに増えました。
患者と家族に寄り添ったサポートができるよう、薬剤支援だけでなく、ソーシャルな支援も質を高めていきたいと環境づくりを整えています。

※この事業は外務省の日本NGO連携無償資金協力(N連)より助成を受けています。

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