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イラクで初めての小児がん患者と家族の総合支援施設「JIM-NETハウス」オープニング!

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イラクのアルビルに小児がんの総合支援施設を完成させ、
5月16日にオープニングセレモニーを開催しました。


施設は「JIM-NETハウス」と呼ばれ、ナナカリー病院の敷地内に建てられ、
子どもたちが遊び学べる設備と、入院中の患者の家族が泊まれる宿泊施設も備えています。


建物の工事費約3800万円は、日本政府のNGO連携無償資金援助によるもので、
内部の設備はJIM-NETが寄付を集め、地元の団体からも寄付がありました。

日本からセレモニーに参加した 鎌田實代表理事は、
「JIM-NETハウスが、イラクと日本、イラクとJIM-NETの、「信頼」と「友情」の大きな懸け橋となり、さらに絆を深めていくことと信じています」と述べ、アルビル県知事のナウザット・ハーディ氏からは、JIM-NETが長年にわたり小児がんの支援を続けていることに謝辞をいただき、テープカットが行われました。

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ハウスにはいたるところに、小児がんの子どもたちが描いた絵でデザインしたポスターを貼り、
ポップな印象にしました。遊戯室には、ブランコやトランポリンなども置き、
炎天下や、雨天でも子どもたちがリラックスして遊べるようになっています。

また、患者家族の宿泊施設は非常に重要です。 
イラクでは看護師不足の問題もあり、患者家族がつきっきりで子どもの面倒を見ています。
母親は添い寝をしていますが、父親は寝るところがなく、
病院の待合室に寝ている人もいます。

JIM-NETは今までもモーテルを借り切って、
宿泊施設を提供してきましたが、予算も少なく、
サービスを受けられる人は限られていました。
ハウスがオープンすることで2家族と男性9名が常時宿泊できるようになります。
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2017年の12月にシリアから避難してきたオマルさんは、
シリア難民キャンプの親戚に身を寄せていました。
5歳の娘ペラちゃん(白血病)のために、病院に通うのに片道45分、
往復すればタクシー代は5000円にもなります。

「娘が治療中に宿泊できるのなら、経済的にも精神的にも随分と助かる」と期待を語っていました。

日本大使館の井本書記官はバグダッドから駆け付けてくださり、
「特に、緊迫したがんの子どもたちに対して、日本の政府と市民社会レベルが
イラクとクルド自治政府と緊密なパートナーであり続けることを決意しており、
子どもたちが早く回復することを、心からお祈りします」とご挨拶いただきました。

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その後、日が暮れてからイフタールがふるまわれました。
(イフタール:ラマダン中の日没後の断食明けの食事のことです。)

回復した小児がんの子ども達や、入院中の子ども達も招待され、
約130人が参加し、ハウスの完成を祝いました。

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イスラム教徒にとってラマダン(断食)は特別な行事で、
イフタールは特別な御馳走であり、大いに食べ、飲み、夜中まで語り合います。
しかし、入院中の子どもや、患者に付き添う家族にはそのような余裕がないのです。

この日は、イフタールが準備されたので、彼らもラマダンを祝うことができました。
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地元のサッカークラブの選手たちもお祝いに駆け付け、
子どもたちにプレゼントを渡し、写真撮影に応じていました。

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子ども達の楽しそうな顔を見るのが、我々の一番の喜びであることを実感できた
オープニングセレモニーでした。ずっとずっと元気でいてほしいと思いました。

(佐藤)

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