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モスル緊急支援:モスルに抗がん剤を届けました

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ISからの解放で世界中の注目を集めているモスルですが、まだまだ治安が安定したとは言えず、緊迫した状態が続いてる地域もあります。

皆様からのご支援で、今回は3300$分の抗がん剤をイブンアシール病院に届けることができました。
温かいご支援、本当にありがとうございました!

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ISが逃げる際に火を放っていったこの病院にはまだ多くの傷が残っていますが、多くの医療関係者が懸命に修復し、今は多くの患者が戻ってきています。
しかし薬は必要数の10%ほどしか届いておらず、NGOや地元の有力者が寄付に頼っている部分も大きいと言います。

スタッフが薬を届けたこの日、エルビルのナナカリ病院でJIM-NETが支援していたマイサム君にも会うことができました。ISからの解放後、元いたモスルへと戻り、イブンアシール病院で治療を再開したとのことです。

スタッフがイブンアシール病院に行くまでのことを記してくれました。渾身のレポートです。是非お読みただければと思います。

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今日は2017年8月12日です。
今朝はいつもより早く目が覚めました。今日はテレビやソーシャルメディアで見たモスルの街に薬を届けに行きます。

モスルは最も劣悪で残忍な人間によって征服され、最近ようやく解放されたのです。現地に向かいながら、私は奇妙な感覚に襲われました。メディアやテレビで見た光景が今現実となろうとしていたからです。
門をくぐると同時に、どれほどの破壊が行われたかを知ることができました。そして街が言い表すことができない何かを訴えようとしているのを感じました。
街の中では、さらに多くの破壊を目にしました。街のほとんどが破壊されていました。建物は壊され、通りはゴミと割れたガラスでいっぱいでした。戦車によって道路はズタズタになり、橋の下には死体があふれ、火薬と死体の臭いがしました。人々を助ける場所であるはずの病院も壊され、助けを必要としていました。壊された大きな病院を見た時、こんな大きな病院が破壊されることが信じられませんでした。

モスルのイブンアシール病院で、JIM-NETの支援を受けていた患者であるマイサム君とその家族に会いました。彼らは国内避難民として難民キャンプにいました。マイサム君の母親は、JIM-NETの支援に大変感謝していると言い、息子を病気を更に苦しめた戦争について言葉少ないながら話してくれました。
彼女の目には生きることや生活を再建することへの希望が見えていましたが、それには多くの時間と沢山の人からの支援が必要です。

モスルの街を見ながら、この街を再建するには、大きな努力が必要だと思いました。
2年にわたる戦争の末に、モスルに何が残っているのでしょう。モスル解放のために、子供を殺された母親達は何を想うのでしょうか。目の前の現実は、メディアが伝えるよりももっと多くのことを伝えていました。モスルの人々は、彼らが直面してきた困難にも関わらず、生きたいと願っています。
彼らは「戦争をやめて欲しい」「私たちは平和に暮らしたい」と私達に伝えたいのです。そしてその想いは平和を願う世界中の人々からの支援によって支えられるべきです。
モスルの人々は、都市の再建と復興のための、日本の人々からの支援も待っています。
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