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#イラクレポート26 現地スタッフ リームからの報告
イラン攻撃後の現地の声を届ける
#イラクレポート 26
今回のイラクレポートは、アルビル事務所で働いているリームからの報告を元にしています。
リームはシリアから難民としてイラクに逃れてきました。様々な困難を乗り越え、
私たちジムネットとの出会いがあり、スタッフになっていただきました。
昨年、私がイラク訪問をした際に初めて顔を合わせたのですが、第一印象は「情熱的でありながらクールな知性の持ち主」という人柄でした。自身も母親なので、病気の子供たちを自分の子供のように親身になって考えることができる資質があるようにも感じられました。また、とても勉強熱心で、白血病やがんの子供たちにどのような配慮が必要なのかを理解し、絶えずそのことに留意して活動をしています。
彼女は病院の隣に併設されたジムネットハウス(現在はナナカリ病院とシェアしている)で、子供たちのサマーコースなどを担当してくれています。ボランティアのコーディネートも担当しており、特に女性が主なボランティアグループなので、リームの存在はとても貴重だと思います。
イラク戦争後、すでに22年が経過し、昨年の初め頃は「戦後最も平和で経済も安定してきた」とイラクの人たちは感じていました。
しかし、それがイランとアメリカ・イスラエル間の緊張で、またしても厳しい状況が生まれています。
ジムネットのメインオフィスは、戦後最も安全と見なされていたエルビル(アルビル)にあります。
戦後直後は首都バグダッドでテロが頻発しており、本来は首都に事務所を置くべきだったのですが、あまりにも治安が悪く断念した経緯があります。それに比べたら、今はとても治安が落ち着いています。
リームは上司であるラワンドと一緒に最近、バグダッドとバスラに出張しました。バグダッドでジムネットが活動している拠点を改善するためです。
リームが一番気にしているのは、子供たちが病院で待機するプレイルームの衛生状況です。抗がん剤の投与を受けている子供たちは免疫力が下がっている状態だからこそ、徹底的に衛生的な環境のもとで遊ぶということが大切です。
バグダッドのスタッフは長くブランクがあり、教育が不十分だったとリームは感じ、昨年スタッフをアルビルに招聘して彼女自身がトレーニングを施しました。その成果をチェックすることが今回の出張の目的の一つです。(その成果については、また次回以降のレポートで報告させていただきます。)
今のイラク全体の状況としては、リームによれば次の通りです。
「現在、エルビルでは深刻なガソリン不足が発生している。多くのガソリンスタンドで長蛇の列ができ、時には1キロメートル以上にも及ぶ。不足に加え、燃料価格も高騰しており、住民や日常生活で交通機関に頼っている人々にとって、さらなる困難が生じています。」
石油産出国なのにガソリンが高騰しているのは、油田がある地域がクウェートとイランの国境に近く、まだ時々爆撃があるような不安定な状態が影響しているのではないかと推察されます。アルビルからシリア難民のキャンプに出かけるリームにとって、物資を必要としている人々に届けることが困難になるこの状況は、もどかしさの極みかもしれません。
一方、アルビルのサマーコースについては順調な様子が伺えます。
「夏期講習は順調に進んでおりいい感じです。子供たちは引き続き定期的に授業に出席し、活動を楽しんでいます。このプログラムには、英語と数学の授業に加え、クルド語の授業も含まれています。さらに、子どもたちは編み物などの手工芸活動やその他の創作活動にも参加します。また、一日を通して様々な活動に参加する工夫をしているので、子どもたちは飽きることなく、夏期講習を楽しく過ごすことができています。」
一時の戦争に近い状態から、幸いにも今は落ち着いているようです。
シリアという故郷を喪失しながらも、子供たちのために働くことに情熱を持ち続けているリーム。様々な困難を乗り越えてきたからこそ醸し出される彼女の強さ、そして優しさが、ジムネットの活動にとって本当に貴重で尊いものだと感じています。
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